日本野鳥の会埼玉県支部 平成18年度事業報告

1,総務・事務局関係

 会員の増加を18年度の重点目標のひとつとしたが、前年度末の会員数は2,310人、今年度末の会員数は2,253人と減少した。前月比増は年間3回(17年度は年間4回)にとどまり、減少率も増加に転じた。(減少率=14年度4.2%、15年度3.6%、16年度5.3%、17年度1.9%、18年度2.5%)。
 年間13回の役員会議を開催し、毎回役員会報告を作成して郵便またはeメールで全役員に送付するとともに、要旨を支部報に掲載した。
 毎月1回、年間12回『しらこばと』袋づめの会を開催し、『野鳥』誌と同封発送される分以外の袋詰め作業をして、郵便局から発送した。
 平成18年5月27日(土)に都内日野市で開催された本部の理事会と評議員会に、理事として海老原美夫、評議員として橋口長和が出席した。
 平成18年6月25日(日)さいたま市内で支部総会を開催した。本部総務室長原元奈津子氏の記念講演「野鳥の会本部事務局の話あれこれ」のあと議事に入り、17年度決算と事業報告、18年度予算案と事業計画案が承認された。17年度役員の中から2名が退任してその他は留任、浅見徹・新井巌の2名が新役員として選出された。
 同日、同所での役員会議で互選の結果、支部長藤掛保司・副支部長海老原美夫・監事楠見邦博は前年度通り再任、新たな監事として石川敏男が選出された。
 平成18年11月18日(土)〜19日(日)の2日間、さいたま市内で、当支部が正幹事支部として第30回関東ブロック協議会を主催、柳生博会長をはじめ総勢48名が集まり、様々な保護活動などについて報告・意見交換が行われた。
 平成19年2月17日(土)都内で開催された本部理事懇談会・理事会・懇親会に海老原美夫が理事として出席した。
 平成19年3月10日(土) 都内で開催された本部評議員会とその後の懇親会に、関東ブロック評議員として橋口長和、理事として海老原美夫、傍聴人として藤掛保司、小林みどりが出席した。

2,保護活動関係

渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会の呼びかけに応えて、「渡良瀬遊水池をラムサール条約登録地に」署名運動への協力を18年度重点目標のもうひとつの柱と位置づけて支部会員に呼びかけ、署名活動を展開した。平成18年11月30日までに集まった署名総数7,884名の内当支部で集めたのは1,030名。署名は12月4日藤岡町長に提出され、遊水池周辺2市3町の首長に通知された。第二次署名は平成19年3月31日終了まで続けられた。その結果は平成19年6月に集計報告される予定。
 栃木県支部主催のシンポジウム「生き物の目から見た渡良瀬遊水池の現状と未来」(平成18年12月9日、小山市)を『しらこばと』平成18年12月号で紹介した。
 徳島県支部から、吉野川河口の自然環境を破壊する四国横断自動車道吉野川渡河橋のルート変更について団体署名を求める呼びかけを受け、平成18年4月16日(日)の役員会で支部として団体署名をすることに決め、そのことを徳島県支部に伝えた。
 福井恒人・小荷田行男が引き続き埼玉県鳥獣保護員に就任し、密猟や不法飼育などの取り締まり・指導、調査などの職務に従事した。
 平成18年5月14日(日)都内で開催された第60回全国野鳥保護の集いで、福井恒人の長年にわたる鳥獣保護員としての活動が認められ、環境省自然環境局長賞を受賞した。
 年度内に数回、カワウ対策関東広域協議会と埼玉県カワウ対策協議会に、小荷田行男が出席した。内容の一部を『しらこばと』平成18年8月号で報告した。埼玉県カワウ対策計画骨子(案)に支部役員会の意見を反映させた。
 島根県支部から協力依頼された出雲市平田地区の大型風力発電施設計画に対する反対署名運動を、『しらこばと』平成19年8月号で紹介した。
 関東地方で初めてシロハラクイナの繁殖が観察された。平成18年7月25日付けさいたま農業協同組合に対し、「珍鳥シロハラクイナの雛たちの保護についての要望書」を提出、7月26日に予定されていた農薬散布について配慮を要望した。農家の高野博明氏らは、繁殖場所に隣接する田んぼへの農薬散布を中止し、協力してくれた。高野氏らには、11月18日(土)関東ブロック協議会懇親会の席で、柳生博会長から、感謝状を贈呈した。
 役員らが交代でカメラマンなどの規制に当り、シロハラクイナの雛たちの生長と農家の人たちの農作業に支障が出ないように努めた。
 山形県支部から協力依頼された小国川のダム建設計画に反対する署名活動を、『しらこばと』平成19年9月号で紹介した。
 さいたま市桜区内の大規模マンション建設予定地内にコアジサシのコロニーが形成され、周辺住民からの連絡を受けて、平成18年7月7日付け電話と11日付け文書で建設業者らに工事の先送りを要請した。8月16日まで38日間に及ぶ工事停止の協力を得て、雛たちの巣立ちを見送った。経過を『しらこばと』平成18年10月号で報告した。
 秩父市大滝地区の亜高山性原生林を含む地域1,943.8haを、平成18年11月1日から8年間特別保護区とすることについて県みどり自然課から意見を求められ、8月21日賛成意見を提出した。
 所沢市と入間市にまたがる狭山丘陵591haの特別保護地区指定を、更に10年間(平成18年11月1日から平成28年10月31日まで)期間更新することについて県みどり自然課から意見を求められ、9月12日、賛成意見を伝えた。
 平成18年11月29日(水)に開催された、さいたま市企画調整課主催、見沼田んぼに関する意見交換会に、藤掛保司支部長と楠見邦博が出席した。
 平成18年12月2日(土)〜3日(日)群馬県渋川市で開催された全国野鳥密猟問題シンポジウムに福井恒人が出席し、その結果を『しらこばと』平成19年3月号で、報告した。
 
平成19年度に向けて、シロハラクイナ保護協力農家高野博明氏と「農家と野鳥の会の交流イベント−米作り体験」を企画した。

3,普及活動関係

(1)普及部(橋口長和部長)関係
   普及部が主催した探鳥会に、研究部主催の自然観察会を加えた結果は、別紙「平成18年度探鳥会実施報告」の通り。
 計画は合計118回、雨天中止11回、実施107回=1ヵ月平均8.9回、合計参加者数4,736人=1回平均44.3人に及んだ。(前年度は計画109回、雨天中止7回、実施102回=1ヵ月平均 8.5回、合計参加者数4,743人=1回平均 46.5人)。
 参加者の内会員は83.1%、会員外16.9%で、前年度(会員84.2%、会員外15.8%)より会員外の比率が上がった。  
 毎月の第1土曜日に普及部会議を開催し、普及活動のあり方や行事予定について意見を交換、普及部便りを発行して全リーダーに配布した。
 平成17年埼玉県鳥見ランキングの結果を『しらこばと』平成18年6月号で発表し、平成18年分の呼びかけを『しらこばと』12月号に掲載した。
 平成18年9月3日(日)さいたま市内で第23回リーダー研修会を開催した。2名の新人リーダーが誕生した。
 リーダーの継続意思を確認し、リーダー名簿を整理した。
 平成18年12月23日(土)さいたま市民会館うらわで年末講演会を開催。第1部では今年から始めた「この1年、私のこの1枚」と、恒例の「ビデオで振り返るこの1年」。第2部の講演は(財)日本野鳥の会安西英明氏の身近な鳥の不思議。その後支部事務局で懇親会が続いた。

(2)その他の支部及び会員の普及活動は、次の通り。
 平成18年4月30日(日)小川げんきプラザ主催野鳥観察会、後藤康夫・中村豊己・千島康幸が指導した。
 平成18年6月10 日(土)さいたま市立博物館と三室公民館共催の親子探鳥会、楠見邦博・倉林宗太郎・新部泰冶・赤堀尚義が指導した。
 平成18年6月30日(金)川越市立高階南小学校5年生の総合的な学習で、藤掛保司が指導した。
 平成18年10月から平成19年3月まで毎月1回、さいたま市立大門小学校5〜6年生の自然委員会を小荷田行男が指導した。
 平成19年2月4日(日)小川元気プラザ主催親子探鳥会で、後藤康夫、青山紘一が指導した。
 平成19年2月10日(土)朝8時30分から約8分間、海老原美夫がFMラジオNACK 5(さいたま市)に電話で生出演、彩湖の鳥と探鳥会などについて話した。
 平成19年2月12日(月・休)午後3時から、FMチャッピー(入間市)に石光章が録音出演、約20分間狭山湖・入間川の探鳥会などについて話した。
 平成19年3月10日(土) 坂戸市環境会館いずみ主催講座バードウォッチングウォーキングで、坂口稔、増尾隆両リーダーが指導した。
 読売新聞埼玉県版で、他団体と交替で執筆するエッセー連載「動物日記」は、海老原美夫が担当して継続している。

4,調査研究関係

(1)研究部(小荷田行男部長)の活動
 『しらこばと』平成18年4月号に、平成17年9月に実施したタカの渡り調査結果を発表した。
 平成18年4月29日(土)大久保農耕地でシギ・チドリ類調査を実施し、その結果を平成18年8月号で発表した。
 第2次県内野鳥分布調査2005/2006年冬の注目種ミヤマガラスに関する調査結果を、平成18年5月号に発表した。
 平成18年1月7日から9日までに実施したガンカモ・ハクチョウ類調査の結果を集計し、「2006年冬 カモ科報告」として平成18年7月号で発表した。
 前記調査と同時に実施したカワウ昼の生息数調査の結果を「2006年冬 カワウ昼の生息数調査報告」として平成18年9月号で発表した。
 第2次県内野鳥分布調査2006年夏を実施し、その中の注目種サシバに関する結果報告を「2006年夏 サシバの今」として、平成18年11月号で発表した。
 平成18年9月18日(休)さいたま市大久保農耕地でシギ・チドリ類調査を実施し、その結果を「2006年秋 シギ・チドリ類調査」として、平成19年2月号で発表した。
 平成18年9月23日〜10月1日、県内2ヵ所でタカの渡り調査を実施した。
 第2次野鳥分布調査2006/2007年冬を実施した。
 平成18年5月3日(祝)と平成18年11月12日(日)、さいたま市秋ヶ瀬公園で自然観察会を開催した。

(2)野鳥記録委員会(小林みどり委員長)の活動
 平成18年3月16日深谷市本田で撮影された亜種アメリカコハクチョウを平成18年5月号で紹介し、解説した。
 平成18年4月27日本庄市坂東大橋下流で撮影されたアカアシチョウゲンボウを県内初として記録(319種目)し、平成18年7月号で発表した。
 平成18年5月4日さいたま市大久保農耕地で撮影されたアカツクシガモを、平成18年7月号で参考記録として発表し、その理由などについて解説した。
 平成18年6月14日さいたま市大久保農耕地で発見されたシロハラクイナを県内2例目として発表した。7月23日雛5羽がビデオ、写真などで撮影され、初の繁殖記録として平成18年10月号に発表した。
 埼玉県野鳥チェックリスト2006年版を発行した。2003年版の誤記を2ヵ所訂正、2003年4月以降2006年7月までに新たに県内で確認された7種を加え、合計319種になった。

5,編集活動関係

 編集部(山部直喜部長)が毎月第1土曜日に編集会議を開いて、年12回『しらこばと』を発行した。 発行部数は毎月2,100部ずつ合計25,200部に及んだ。家族会員を除く支部会員すべてと、野鳥の会全国の支部やサンクチュアリ、県の関係部課、自然学習センター、図書館、マスコミ各社などに毎月配布あるいは寄贈した。
 表紙の通年カラー化を継続した。
 各号の特集は次の通り。
 平成18年4月号 「春4月! ご近所の鳥たち」(海老原美夫)
        5月号  「県内鳥見、オーバー100への道」(編集部)
        6月号 「高麗川の野鳥」(藤掛保司)
        7月号  「渡良瀬遊水池への期待」(内田孝男)
        8月号 「平成18年度(第22回)支部総会を開催」(総務部)
        9月号 「御蔵島&三宅島に行ってきました」(藤掛保司)
        10月号 「2006年夏 コアジサシのコロニー保護活動」(役員会)
        11月号 「2005/2006年冬鳥異変、さて今年度は・・・さいたま市深作川遊水池」(中村清             ・小荷田行男)
        12月号 「加須はなさき公園探鳥会のご紹介」(長嶋弘之)
 平成18年1月号 「第30回関東ブロック協議会の報告」(役員会)
        2月号 「さいたま市・大宮市民の森探鳥会」(青木正俊)
        3月号 「さきたま古墳公園とその周辺の野鳥」(内藤義雄)
 毎月第2土曜日を校正作業の日として『しらこばと』で広報し、数名の会員が支部報の定期発行に協力した。

6,事業活動関係

 事業部(福井恒人部長)が進める事業活動は、一応予算額を上回る売上げを得たが、あまり好調とは言えない状況が続いている。

                                                          以上



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