第九話 壁は越えるものでなく蹴破るもの 後半








魅魔「後半はのんびりいこうか」
メリー「焦らなくても勝てるものね」
小悪魔「とりあえず同点は気持ち悪い、キャプテン頼むよ!」



マイ「やっぱり普通に強烈は入るよね」
妖夢「いつもながらきっちりした仕事ぶりです」
魅魔「はは、よせやい、照れるじゃないか」
ヅヘタレ「やっぱり……ポテンシャルが違うからなぁ」
ルーミア「そう落ち込むな、お前にしかできない仕事がきっとあるのかー」
ヅヘタレ「……っ! そ、そうよね! 私には」
リリーW「すたすたすた(他人の笑いを取るという存在意義が)すたすたすた」
ヅヘタレ「てちょ、ちょっと何言い捨てて逃げてるんだキサマァー!?」

ユキ「……リリーさんってもっと清純だと思ってたんだけど」
玄爺「毒を喰らわば皿までですぞー」
ジャック「……それは何かちがくないですか?」



橙「く、紫様が引っ込んで防御は少し薄くなったけど……相手は所詮一枚ザルのディフェンスだよ!」
メリー「一枚ザルって……いや、言わんとすることはわかるけどさ」
藍「橙! 行くぞ!」
マイ「くっそー、せめて橙起点の式神コンビは止めないと……」



マイ「けどやっぱり無理だー!」
ヅヘタレ「ぐ……飛べない鳥は何の鳥ー!?」
小悪魔「あ、減衰入った!」
妖夢「後続は……あ!」
魅魔「来たねえ来たねえ! 私は結界で絶好調だよ!?」
ルーミア「勝利フラグなのかー!?」



魅魔「奪って降りて撃って入れてー」
ヂヘタレ「流れるような一連の作業だわねー」
マイ「地味にヂまで来たの初めてじゃない?」
ユキ「でもさ、マイ」
マイ「ん?」
ユキ「私ドヘタレよりいずれ来る『ゴヘタレ』のほうが恥ずかしいんだけど」
マイ「……」
ルーミア「……」
ヂヘタレ「……」
メリー「いいわねそれ。じゃあゴヘタレになったら最低ランクをゴヘタレに再設定しましょうか」
ヂヘタレ「う、嬉し恥ずかしOH・MY・HEART!?」




小悪魔「とりあえずまぐれは二度も続かないかー」
ヂヘタレ「……面目ない」
魅魔「まあ、役に立ってないわけじゃないから保留かねえ……」
玄爺「ぶっちゃけ、まったく戦況に参加していない者の方が深刻ですぞー」
ルーミア「ぎく」
妖夢「う……っとああ、藍さんにボールが!?」



藍「私はまだまだ至らないが、それでもお前たち程度なら何とか抜く!」
玄爺「させませんぞ!」
藍「ふっ……遅い!」
玄爺「ぬぉっ!?」
メリー「ほんと強いわね……」
小悪魔「んで攻め用の必殺が二種類あるからHなCPUでも結構抜いてくるのよね……」
藍「点差が小さいうちに畳み掛けてやる!」



橙「藍さま! こっちの守備は手薄です!」
魅魔「ど、どえええ!?」
マイ「きゃぷてえええん!?」
リリーW「(ち、妙に聡くなりやがったか)」
妖夢「い、いつのまにかPAに侵入されました!」
藍「本当のオールラウンダーというものを見せてやる!」
橙「いっけぇー!」



ルーミア「サービスカットとして枚数裂くのかー」
毛玉2「誰向けのサービスだすか……?」



藍「式・神・天・降・しぃいいいいん!」
ジャック「あんぎゃー!?」
小悪魔「諦めるな! 諦めたらそこで試合終了ですよ!」
マイ「噛み砕いて言えば『逃げるな死ね』と」
メリー「GKが逃げるなんて流石の森崎でもしないわよ」




ジャック「仕方ありません……きゅぴーん!」
魅魔「おわっ!?」
ヂヘタレ「秘められた力を解放したの!?」
ルーミア「ピンチに強いのは主人公格の特権なのかー」
ジャック「勝負だ、らあああああん!」






メリー「……」
魅魔「……」
マイ「……」
妖夢「あの……分相応ってご存知ですか?」
リリーW「(ピンチに力を出すのは、例外的に死亡フラグなんてものもあるよね)」
ルーミア「豚をおだてても木に登ったりはしないのかー」
ジャック「しくしくしく……」
ヂヘタレ「泣くな。生きろ」



妖夢「とりあえず反撃しておきますか」
メリー「かなー」
小悪魔「とりあえず名無しならこの距離でもジューダスが届くかも」
妖夢「では、マイさんお願いします」
マイ「よーし来たよ来たよ!」
ユキ「紫が居ないなら十分だよ! ミドルジューダス!」
マイ・ユキ「うりゃあああああああ!」



敵毛玉「げふっ!」
リリーB「……どげふっ」
敵リリーW「(ふんがー)」
魅魔「おおう、まあ普通に使えば普通に強いよねえ」
ヂヘタレ「すりっぱの影響が大分出てるとは思うけれど」
ルーミア「確かにそのあたりは多少妬ましいのかー」
玄爺「まあまあお二人とも。あの二人は少々特別。多めに見てやって欲しいですぞ」
ヂヘタレ「ま、それはわかってるけどさ」



マイ・ユキ「ぶいっ!」
小悪魔「ほーう、決まった決まった」
メリー「前半に吹っ切れさせておいてよかったわね」
魅魔「ついでにマイは結界発動かい。こりゃさっさと畳み掛けたいところだねえ」



毛玉2「そのためにはまずボールを奪わないといけないだすなあ」
妖夢「皆さんの手を煩わせるまでもありません、行きます!」
橙「おっとっと! けど、ギリギリかな!?」
妖夢「なっ!?」
橙「そして結界発動!」
メリー「うーん……まあ、しょうがないか」



橙「しかし身体が勝手に!」
魅魔「どう考えても名無しに渡すよりキープしたままのほうがいいよねえ」
小悪魔「んー、結界中だしまあしょうがないか……」
ルーミア「しかしどうも失敗しても仕方ない理由を捻りだしてるように感じる」
リリーW「(小汚ねえ野郎だ)」
ヂヘタレ「ルーミアはいいとして小汚いとはなんだ貴様ァ!」

リリーW「(きゃー)」



ユキ「とりあえず名無しなら奪っておくよー」
メリー「よくやった!」
小悪魔「まわせー!」
ユキ「よし、マイ、結界中だし行くよ!」
マイ「よし来た! パーフェクトミドルジューダぁああああああス!」
ユキ「どおおおりゃあああああああ!」



マイ「どんなもんよっ!」
魅魔「おおう、突き破ったかい!」
妖夢「流石は結界効果ですね……」
玄爺「これだけ積めば負けはないですな」
メリー「そろそろ経験値を割り振ったほうがいいかしら」



敵毛玉「なんか今回は敵名無しの発言が少ない」
小悪魔「いやー、なんつうか八雲一家が強すぎてオマケというか」
敵毛玉「ガーン!?」
マイ「とりあえずワンツーしてる辺り甘いね、結界が残ってるうちに行くよ!」



マイ「よし!」
魅魔「なんかここでパスするのももったいないねえ」
メリー「うーん、仕方ない、そのまま撃っちゃいなさい」
ユキ「いっくよー!」
小悪魔「次こそは他のに回さないとね」
ルーミア「とりあえずかわいそうなあいつか、妖夢に渡すといい感じなのかー」
ヂヘタレ「かわいそう言うな!」



橙「このまま舐められっぱなしじゃ気が済まない、藍さま、行きましょう!」
藍「橙でもワンツーならばお前らに十分通用するぞ!」
ルーミア「やっぱり私は減衰が限界なのかー」
マイ「中盤がほんとパスに脆いからなあ……うちは」
玄爺「ゴール手前なら可能性はあるのですが」



魅魔「うげ、こっちかい!?」
小悪魔「ほんとCPUが妙に聡いわね……嫌なコース狙ってきたわ」
メリー「んでまんまと浮き球が」
橙「今日こそ引導を渡してやるよ、ジャック!」
ジャック「引導!?」
リリーW「(第九話 ジャック、暁に死す)」
ジャック「勝手に縁起でもないタイトルに変えないでください!?」




橙「死ねえっ!」
ジャック「ひいいいいいいい!?」


ルーミア「ジャック……ジャックや……」
ジャック「はっ!? いきなり時系列を無視してなんですかいきなり?」
ルーミア「お前はこのままボールを受けて砕け散りたいのかー?」
ジャック「嫌に決まってますよ!? てか砕け散るって妙にリアルな表現だな!?」
ルーミア「……ならば念じるのか」
ジャック「……はぁ」
ルーミア「念じれば奇跡が起きなくも無い」
ジャック「いや、保証してくださいよ!?」







ジャック「!? な、何ですかこの力は!?」
小悪魔「え、二連続!?」
魅魔「こりゃもしかしたら……」
メリー「これで競り負けたらぶっとばすわよー!」
橙「にゃ、け、けど止められたわけじゃないよ!」
ジャック「わ、私は……まだ負けちゃいないんですね!?」



ジャック「ていっ!」
橙「うにゃああああ!?」
ユキ「やった、やったよ!」
リリーW「(まあよかったんじゃね)」
メリー「さあ、敵はかなり前進してるわ、一気に攻め込むわよ!」



妖夢「では、さっそく切り込ませていただきます!」
ルーミア「斬りの間違いの気が」
マイ「やっちゃえー!」
妖夢「前半はお力になれずすみません、今こそ全力で!」



魅魔「よし!」
メリー「流石ね!」
小悪魔「うーん、200シュートで最強クラスを誇るだけあるわ……」
妖夢「いえ……私なんてまだまだです」
マイ「そして驕らないあたりがまた」
ヂヘタレ「な、なんで私を見るの!?」
ルーミア「いや、自分の胸に手を当ててよく考えろ」



橙「こ、今度こそ!」
メリー「ジャック程度に止められてご愁傷様。今度はきっちり抜いてね」
ルーミア「好きに吹き飛ばすがいいさ」
ジャック「な、なんで敵が激励されますかね?」



妖夢「くう、お役に立てず……」
マイ「私もとどかなーい!」
魅魔「結局帰するところ直接対決になるんだねえ」
小悪魔「威力が下がってるから、これが止まらないならまぐれ確定ね」
ジャック「と、止めたらぁー!」
橙「できるかな? 猫シュートぉっ!」



ジャック「来てます来てます、かなり来てます」
橙「ふにゃあああ……」
藍「ちぇ、ちぇーん!?」
玄爺「あまりの事態にどうやら精神が支障をきたしたようですなあ」
リリーW「(対オマ連補正が復活したのかしら)」
ユキ「ボールはキープしておいたからいくよー!」



ユキ「てい」
マイ「てい」
ヂヘタレ「ボールは来たけどなんでこう投げやりなのかな……」
メリー「ほら、あんまり不貞腐れないの。もらえたチャンスはきっちり消化しなさいな」
魅魔「前半はちょいとがんばってもらったからね。我慢しておくれよ」
ヂヘタレ「へーい」



ヂヘタレ「ツインバぁああああああド!」
ルーミア「ストライクなのかー」
小悪魔「温度差の激しいコンビね」
マイ「そりゃルーミアは経験値貰えずガッツだけ吸われてるわけだしね……」
敵リリーW「(ブロックー)」
魅魔「ありゃま、いけるかねえ?」
メリー「GKは抜いたけど……あっ!?」
敵リリーW「(させるかぁ!)」
ユキ「え!? ブロックに入ったのになんでカバーに!?」

玄爺「SSを取り逃してわかりづらいけど、リリーWがカバーにも入ったのですぞ」
妖夢「ワープってレベルじゃないですよね……」







一同「あ」



一同「……」
魅魔「噂には聞いてたけど見たのは初めてだねえ……」
メリー「胴上げにしか見えない。敵だけど」
小悪魔「あかん。ウケる」



リリーB「……このままじゃ負けちゃう」
マイ「おっとぉ、無駄なあがきはよしたほうがいいんじゃない?」
リリーB「……抜く」
マイ「できるもんならね!」



マイ「どんなもんよ!」
リリーB「……くっ」
魅魔「ナイスだよ!」
メリー「時間が無いし早くまわすのよー!」
マイ「よしきた! 妖夢さん、締めはお願いー!」
妖夢「はい、至らないですが精一杯貢献させていただきます!」
小悪魔「あいつも、わりと素直にこっちの好意を受けるようになったね」
ルーミア「馴染んできた証拠なのか」



妖夢「でぇえええええりゃああああああああ!」
魅魔「おーう、やるねえ」
メリー「さて、あとは時間が無いわね……」
小悪魔「あとはさらっと流していこうか」



敵毛玉「とりあえずCPUがこの短時間にゴールするのは絶望的なので毛玉ショー」
リリーW「(一体何萌えだこれは)」



マイ「とりあえず目立っておこう」
敵毛玉「アーッ!」
玄爺「おいしいところを持っていきましたな」




メリー「ほっ、試合終了か」
蓮子「はー……あんたらいきなり空気が悪くなるから何事かと思ったわよ」
魅魔「いやねえ、まあまだまだ子供ってことさ、あの子らも」
蓮子「ふーん、私にできることは何も無いからなあ」
メリー「まあ審判だししょうがないでしょ。こうやって試合後にねぎらってくれるだけで十分よ」
蓮子「そう? そういってもらえるとありがたいわ」


メリー「あんたの出番は」
蓮子「余計な言葉どころかすべてぶち壊しね、とりあえず後で裏に来なさい裏に」



魅魔「さて、次がまた正念場さ」
メリー「負けはまず無いと思うけど、条件がやっかいね……」
小悪魔「マイとユキに掛かってるわ、がんばってね」
マイ「おうともさ!」
ユキ「まっかせてー!」
駄ヘタレ「私も……ってへ!? なんでダが漢字!? しかも嫌な!」


MVP:マイユキかな
敢闘賞:しょうがないから駄ヘタレにやろう
技能賞:豪快かつ爽快な魅魔
ムカつく奴で賞:藍。結局消えるフェイントは阻止できてない?
裏MVP:なし



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