ここまでで、いわゆる「デジタル絵本」的なことが出来るようになったかと思います。
しかしながら、規模が大きくなった時のことを、少しご想像いただきたいのです。
今まではファイルを、何となくdataフォルダ直下に配置しておりましたが、このまま画像や音声を増やしてゆくと、dataフォルダがファイルだらけになることが想像できます。
普段パソコンをお使いの時は、そのような場合はフォルダを使って整理しますが、Famous Writerもフォルダが扱えるようになっております。
フォルダを扱う方法は実に単純で、命令を記述する時に、フォルダを「/」で区切って指定するだけです。
この書き方は、ホームページを作ったことがある方なら、直感的にご理解いただけることと思います。
このような記述方法になりますので、フォルダ名は自由につけることができます。
従って、OS上でフォルダを作ったりファイルを移動する時には、決まり事が全くございませんので、お好きなように整理・構成することができます。
それでは、実際にフォルダを作り、命令を記述してゆきます。
おことわり:
ここでは、前のページまでのdataフォルダの中にフォルダを作り、画像と音声を振り分け、それらに対する命令の記述例を書こうと思っておりました。
が、そのようなものがございませんので、省略させていただきます。
以上、フォルダを使い、自由自在にファイルを配置できるようになりました。
もちろん、画像と音声ファイルだけではなく、テキストファイルも自在に配置できます。
ここでは、dataフォルダに新たなテキストファイルを加え、テキストファイルの扱い方の例としてタイトル画面を作ってみます。
新しいテキストを作っていただいたら、任意のファイル名をつけて保存します。ここでは「title.txt」としておきます。
この時に、ヘッダ行を忘れないようにしてください。
また、タイトル画面用の画像を用意し、imgというフォルダの中に、title.pngというファイルで配置しておきます。

それでは、実際にtitle.txtに処理を書いてゆきましょう。
まず、&EzBGでタイトル画像を表示させてみます。
今回は、613番の画面効果を使ってみます。
&EzBG = /img/title.png, 613;
スクリーンショットでは注釈をつけておりますが、命令は合っておりますでしょうか。

ただファイルを置いただけでは、Famous Writerは読み込みと実行をしてくれません。
そこで、Famous Writerの起動直後はこのファイルを読み込むよう、setting.txtを変更します。
setting.txtを開き、以下のようにしてください。
*Define.StartScenario = /title.txt;
なお、ここではtitle.txtをdataフォルダ直下に配置いたしましたが、もちろんテキストファイルも画像同様、フォルダ内のものを指定することができます。
それでは、実際に動作させてみてください。
title.txtに書いた通り、タイトル画面が表示されましたでしょうか。
これでは画面が表示された直後に、エラーが出て終了してしまいます。
そこで、タイトル画面が出たら、その後scenario.txtに移動することにします。
テキストファイルの移動をするためには、&Jmp命令を使います。
これは「Jump」を省略した綴りになっており、覚えやすいかと思います。
以下、title.txt の末尾に加えてみてください。
&Jmp = /scenario.txt;
実行すると、エラーもなく、scenario.txtの文章が表示され始めます。

ここまでで作ったdataフォルダは、このマニュアルの、My Game/data.0-4-1にございますので、よろしければご覧下さい。
&Jmp命令を使うと、確かにscenario.txtに移動しますが、背景がタイトル画面のままで実行されてゆきます。
どうやら、scenario.txtに移動する前に、読み込んだタイトル画像を消したほうがよさそうです。
そこで、&Jmpの前に、以下の行を挿入してください。
&EzBF = black, 702;
これは、今まで使ってまいりました、&EzBGと一文字だけ違います。
&EzBGは「画像を読み込む」でしたが、&EzBFは「指定の色で塗りつぶし」です。
ともに背景レイヤーに作用し、画面効果もやはり共通になっております(ここでは702)。
これで、ブラックアウトで、タイトル画像が消えます。実行してみましょう。
画像は消えるようになりましたが、何となく忙しい雰囲気です。
そこで、ブラックアウトの前に、演出的なワンクッションを入れます。
ここでは、「クリックすると始まります」という文字を表示させてみます。
&EzBFの前に、以下の行を挿入し、実行してください。
クリックすると始まります
これはただの文章で、何も命令がありません。
そこで、このチュートリアルの一番初めを思い出していただきたいのですが、Famous Writerは、文章の表示に命令が必要ありません。
したがって、この一行で文章を表示し、表示を終えると自動でクリック待ちします。
この状態で実行させると、確かに「クリックすると始まります」と表示され、クリック待ちもします。
しかし、メッセージレイヤーが、画面全部を覆ってしまい、せっかく作ったタイトル画像がよく見えません。
そこで、メッセージレイヤーの大きさを変更します。
*EzMes = 150,420, 340,40; *EzMesColor = blue, 32;
*EzMesは、長方形のメッセージレイヤーを作成いたします。
右辺は、X座標, Y座標, 幅, 高さ、で指定します。
*EzMesColorは、作成した長方形に、色と透過度をつけます。
このあたりの指定方法について、詳しくは命令マニュアルをご覧下さい。
これで、「クリックすると始まります」は、何とか見栄えがましになりました。
しかし、ここでクリックすると、&Jmpでscenario.txtに移った以降も、文章がこの狭いメッセージレイヤーで表示されてしまいます。
そこで、&Jmpの前に、メッセージレイヤーを全画面にしておきます。
*EzMes = 0,0, 640,480; *EzMesColor = Black, 64;
以上、説明が長くなりましたが、実際のtitle.txtは、以下のとおり、意外とすっきりしております。
とはいえ、今までと違って命令だらけになっております。
命令を加えることで、Famous Writerが様々な動作をすることを、楽しんでいただければ幸いです。

これで、タイトル画面はまとまりましたが、視野を全体に広げて考えてみます。
このままですと、scenario.txtの文章を最後まで読むと、そこでFamous Writerが終了しました。
最初にやった事を思い出していただきたいのですが、これはscenario.txtの最後につけていただいた、&End命令によるものです。
せっかくタイトル画面を作ったのですから、文章の最後まで行ったら終了ではなく、タイトルへ戻るようにしましょう。
これは先ほどご説明いたしました、&Jmp命令でできます。
scenario.txtの最後にある&End命令を、以下に置き換えてください。
&EzBF = black, 703; &Jmp = /title.txt;
ついでに&EzBFもつけ、ブラックアウトするようにしました。
このあたりの演出は、好みの問題になりますので、お好きなように変更してください。
ここで作ったdataフォルダは、このマニュアルの、My Game/data.0-4-2にございますので、よろしければご覧下さい。
今回、一行書いては起動していただきましたが、このようなトライ&エラーは、命令を使いこなすための有益な手段のひとつです。
今後、Famous Writerを使ってゆくにあたり、どうぞお試しください。