解法氏講座
   水先案内人さんの街頭演説に関しての一考察


※落葉注記

 平成17年2月1日 藤沢駅前サンパール広場で演説していた水先案内人さに対して駅前交番の巡査が突然演説停止を命じ、藤沢警察署への任意同行を求めた事件がありました。これは明白な言論弾圧と解した私は本掲示場において当局の不当な措置を批判したところ掲示板参加者の多数の方から支援と激励の御言葉を頂戴したばかりでなく法律専門家である解法者さんが水先案内人さんと同行して藤沢警察署に抗議申し入れをしてくれました。
以下は水先案内人さんの演説に拘わる政治活動と道路交通法に関しての解法者さんの分析論文です。

※紫門氏のコメント 見事な大人の喧嘩

今回の解法者さんの畳みかけ方
法文の接続詞まで解釈の裏付けを取り
事前に県警と解釈のすり合わせをし
事件の過程を順序よく攻め上げ
ぐうの音も出ないほどに啖呵を切り
しっかりと書類で回答を得た
すごい
当日、水先さんが僕の携帯番号を間違わなければ
金を出しても見れないものを拝見できたのにぃ〜・・・ざんねん!

>全く問題はないということになった

これは完璧なKO勝ちっつう事ですね

>警察署の交通課の職員もこれを「公職選挙法に基づく<政治活動>と理解していたが、当方の指摘により見解を訂正した。

一般人であればここまでは不可能でしょう
そしてこの弁解=逃げ道を用意してあっての先日の課長発言と深読みしてしまいます
上級職公務員は妖怪ですね
法文の裏の読み方ばかり研究し、責任を霧散させる術に長けていますね
「謝罪の言葉」は無いのでしょう
これほど人に迷惑を掛けているのに
しかし、水先さんの野生の感の凄いところ
>他の政治家は何故捕まらないんだ!
正しい!
水先さんも一政治家なのだから


解法者氏解説文

街頭演説(0)

 今回の件は、紫門さんの助力もあり、「落ち葉」管理人さんの応援もあって、一件落着となったが、本人の心の傷は大きいだろう?

 それにしても、2、3時間もあれば、このような結論に到達するのに(この結論については私と警察の見解は合致したー当たり前である)、警察署の交通課、交番の巡査は何をしているのだろう。
 これではとうてい「法の専門家」とは言えない。

 当の本人は呑気この上ないが、紫門さんと「落ち葉」管理人さんには<感謝>しなければならないだろう。

 明日、時間があれば、再び現地に向かい、警察署の交通課との話は終わったので、その下部の「交番の巡査」に注意しなければならない。
 本日、演説も無事終わり、当該交番の班長も本署からネジを巻かれたようだが、キッチリと話をしなければ、再燃するかも知れない。

 とは言っても、本当の目的は当の本人の舎弟から「焼肉」をご馳走になるんだい!
 エッヘヘ!



街頭演説(1)

道路交通法
(道路の使用許可)
第77条1項
  次のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安員会の管轄に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ)を受けなければならない。
 4、前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーションをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会がその土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

神奈川県道路交通法施行細則
(道路の使用許可事項)
第17条
  法第77条第1項4号の規定により公安委員会が定める事項は、次に掲げるとおりと する。ただし、第4条から第6号まで及び第9号に掲げる行為にあっては、公職選挙法に基づく選挙運動又は政治活動を除く。
 (4) 広告又は宣伝のため、車両等に著しく人目をひくような装飾をし、又は拡声器  を用いて放送しながら道路を通行すること。
 (5) 道路において、旗、のぼり、看板、あんどんその他これに類するものを持ち、 楽器を鳴らし、又は著しく人目を引くような装いをして広告又は宣伝をすること。
 (6) 演説、演芸、奏楽、映写、路上販売その他の方法により、道路に人寄せをし、 又は道路に人が集まるような行為をすること。
 (9) 交通のひんぱんな道路において、広告又は宣伝のため、印刷物その他の物を配 布し、又は人が集まるような方法で寄付を募集し、若しくは署名を求める行為をすること。



街頭演説(2)

 このように、「道路の使用許可」においては、所轄の警察署長の許可を得なければならないが、憲法の「思想の自由」(第19条)および「表現の自由」(第21条1項)の保障に鑑み、所轄の警察署長の許可が<不必要>となっている。
 除外されているのは、「公職選挙法に基づく選挙運動」と「政治活動」である。
 この「政治活動」は<公職選挙法に基づく「政治活動」>ではない。「公職選挙法に基づく」ものでないものでも良い。
 ここが重要な点で、つまり、公職選挙法に基づく「政治活動」であるならば、「又は」ではなく「及び」とならなければならない。
 「又は」は、大きな意味での選択的連結に使用する(小さな大きな意味での選択的連結に使用する用語は「若しくは」)。これに対し、「及び」は、二つ以上の語句を大きな意味で連結的に使用する場合の用語である(小さな大きな意味で使用する場合は「並びに」)。
 したがって、「職務上の義務に違反し、若しくは職務を怠り、又は品位を辱める行状があったときは」の「職務上の義務に違反」と「品位を辱める行状」とは<並立>となる。
 「最高裁判所の職員並びに下級裁判所及びその職員」という場合の「及び」は「最高裁判所と下級裁判所の<職員>」ということの意味となる(これらの用語については、「似たもの法律用語のちがいー三訂補訂版」(法曹会―平成12年4月10日発行)を参照されたい)。
 こう考えると、「公職選挙法に基づく選挙運動」と「政治活動」は<並立>して認められた行為となる。警察署の交通課の職員もこれを「公職選挙法に基づく<政治活動>と理解していたが、当方の指摘により見解を訂正した。



街頭演説(3)

 それでは「政治的活動」とは、@ 公選による公職につき又は候補者となり、A 政治団体の構成員となり、B その他政治上の主義・施策を推進し、支持し、反対し、C 特定の政党や公職の候補者を推薦し、支持し、反対するなど、政治的影響をもつことを目的とする行為をいう(「新版 法律学辞典」(我妻 栄 編集代表 有斐閣―昭和42年9月20日発行)。
 ところで、「政治団体規制法」で「政治団体」の届出が認められている。
 ここでいう「政治団体」とは、先の「政治的活動」を具現したもので、@ 政治上の主義・施策を推進し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体 A 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体 @およびAのほか、次に掲げる活動を主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体
 (1)政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること
 (2)特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対することとある(同法第3条1項)。
 先の「政治的活動」を行うには、政治団体規制法で「政治団体」の届出することは<要件>となってない。つまり、個人でもできるし、届出をしなくとも団体でも可能である。
 警察署の交通課の職員も「道路の使用許可」の除外には、「政治団体」の届出を要するとしているが、これは明らかに誤りである。
 なお、今回の件は、「政治団体」の届出をしているので、全く問題はないということになった。
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